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映画を観た帰り、大好きなデパ地下に寄り道をした。お気に入りのパンを買い、ぶらぶらとあてもなく歩くと、フロア中央にイベントスペースがあった。そこは華やかにデコレーションされたチョコレートショップの数々。魅惑的な甘い香りがたちこめていた。そういえばバレンタイン・デーはもうまもなくである。 ここ数年の高級ブランドチョコレートの台頭は、目を見張るものがある。銀座、新宿、六本木。「そこにしかない」チョコレートを求めてご婦人方の行列があとを絶たないという。かく言う私もご多分に漏れず、かねてから銀座の「ピエール・マルコリーニ」のチョコレートパフェに焦がれている。しかし、当然訪れるのは週末の仕事が休みの日であり、いつ行ってもお店の前には長蛇の列。そして並ぶのが嫌いな私は一向にそれを口にすることができない。想いはつのるばかりである。 殿方へのプレゼントとしてチョコレートを選ぶとき、女性は本当にショップからショップへ歩いて、悩んで、また歩いて、一番美味しそうなものを選ぶ。義理チョコはすぐに決めることができるが(予算と人数が決まっているので選びやすい)本当に好きな相手に贈るものは大変である。 ある友人が憤慨していた。かなりの高級チョコレートをプレゼントしたにも関らず、お相手は「明治チョコレートの方が美味しい」と、のたまわったそうである。 確かにその価値を解ってもらえそうな相手でないと、このようにカナシイ想いをすることになるやも知れない。 チョコレートにまつわる忘れられない想い出。 それは小学校3年生のバレンタイン・デーまで遡る。クラスの女子全員で、男子全員にチョコレートをあげることになった。それぞれが好きな男の子にあげるのでは当然偏りが発生するので、確かくじびきか何かで誰が誰にあげるかを決めたのだと思う。その時の緊張感ははっきり覚えている。私はこころの中で(誰にも秘密だったから)、「やっちゃんに当りますように!」と神様にお願いしていたのだ。しかし、そううまくはいかない。私のプレゼントの相手は、「サトウクン」であった。 さて、度胸のない私は結局これとは別に、本命チョコレートをあげるなどという芸当はできるはずもなかったのだが、クラスの仲良しのちーちゃんは、そのおとなしい性格から思いもよらなかったのだが、それを用意していた。しかし、勇気を出して渡そうとしたら相手は冷やかす周り男の子の手前、受け取ってくれなかったと彼女は半べそである。私を含む数人の仲良しグループは憤慨し、友情を発揮した。 「一緒に相手の家まで行ってあげる!」 私はばかみたいに、やっちゃんの家の玄関の前に立っていた。 友人の一人がピンポンを押す。 「はあい。」と美人のお姉さんが出てきた。本人を呼び出してもらう。 おずおずと彼が私たちの前に現れた。私の意識の遠いところでみんなが彼を責めている。 「ちーちゃんが可哀想でしょ!」少女たちの正義感は猛烈である。 その後どうなったのか、どんな風に解散したのかなどの記憶は、何故か全く無い。自己防衛で自ら記憶から抹消したのか? そして報われなかった「美少年」やっちゃんへの初恋は、その後の私の「面食い」人生を方向付けた・・・といって、過言ではない。 しょっぱい、しょっぱいチョコレートの想い出である。 |
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初☆コメントです。 |
シモマイ 2006/02/08 02:20 |
シモマイさん |
emmy 2006/02/08 23:11 |
emmyさん、私もありましたよ!中学の時。親友がチョコを渡すのに協力したこと、そしてその相手が自分のひそかな片想いの相手だったこと... |
りっきーまま 2006/02/09 17:57 |
りっきーままさん |
emmy 2006/02/09 22:30 |
emmyさんにご提案です。 |
CaffeLatte 2006/02/11 22:07 |
CaffeLatteさん |
emmy 2006/02/12 02:03 |
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